ヒノキの特徴は?木材に使用するメリットとデメリットを紹介
新築で住宅を建てたいと思ったとき、デザイン性がよく、安心できる快適な住宅を建てたいですね。建材にはさまざまありますが、その中でもヒノキは、建材としてとても優秀で、世界最高レベルの木材のひとつであるとも言われています。
見た目の美しさがよいことはもちろん、耐久性、耐水性などにも優れており、性能も高い木材なのです。実際に住宅を建てる際に、ヒノキをどの部分に使ったらよいかなど、具体的なところを理解していきましょう。
ヒノキとは?

ヒノキとは、ヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹のことを指します。ヒノキは日本特産の樹木であり、さまざまなシーンで使われることが多いため、昔から親しみもあるのではないでしょうか。
耐久性や抗菌効果、癒やされる香りなど、その品質においても、とても優れているため、非常に多くの用途で使われています。建築に使われる木材としても使用される頻度が高く、構造材から、見せる部分の柱まで、さまざまな箇所に使われています。
耐久性や美しい木目などといった特徴から、神社仏閣の建材としても古くから活躍しています。1000年以上も前に建てられたお寺や塔であっても、今なお変わらず美しさを保ち続けています。
ヒノキと聞くと、花粉症、アレルギーを連想してしまう方も多いかもしれません。しかしそれ以上にヒノキは、高い品質を持ち、私たちの生活を支えてくれています。
たとえば、まな板や桶、ひしゃくなどに使われており、これらは古くから登場する機会が多いアイテムです。また、現在でもさまざまな雑貨などで、ヒノキを使ったアイテムは私たちの日常に多く登場しています。
また、ヒノキの生産地も幅広いです。ヒノキは日本全国、あらゆる地域で育つ樹木ですが、主に西日本で多く生産されます。ヒノキの名産地としては三重県が有名です。
そのほか、神奈川、栃木、静岡、長野、岐阜、そして九州や四国等の地区にいたるまで幅広く生産されています。
ヒノキを木材に使用するメリット

では、実際にヒノキを住宅の中で使用するメリットは、なんでしょうか。具体的にご紹介していきたいと思います。
木目
ヒノキの特徴のひとつに、木目の美しさがあります。木材として加工した際にも、表面にきれいな木目が出ます。これは、お家全体をデザインするうえでも重要なことです。色味としては、白く淡い色、薄いピンク色をしているため、重い印象になることなく、お部屋全体の印象を明るくしてくれます。
落ち着いた木目なので、和室など和の空間にもマッチし、高級感も演出してくれます。また、ヒノキは長く使えば使うほど、その風合いや色味、光沢が増してきて、魅力を楽しむことができるでしょう。
香り
ヒノキの特徴として、香りもよいことが挙げられます。木材の中には、スギなど香りのよいものもありますが、ヒノキはとくに香りもよく、多くのシーンで使われています。
香りには、その匂いを楽しむだけではなく効能もあります。ヒノキ特有の香りを作っているのは「フィトンチッド」と呼ばれる成分です。このフィトンチッドは自律神経に働きかけてくれます。
リラックス効果を持っていることにより、興奮を鎮めてくれる働きがあります。また、睡眠の質を高めてくれる効果や、血圧の上昇を抑えてくれる効果も期待できます。
優れた耐久性
ヒノキという木材は、耐久性に優れています。雨や風に耐える能力が高いため、昔から広く使われており、住宅の土台としても重宝されています。たとえば法隆寺や薬師寺などのお寺でもヒノキが使われています。
スギやエゾマツなどの、ほかの木材と比較した場合でも、強度が高いと言われています。ヒノキを曲げた場合と、圧縮した場合の強さを比べたときに、ヒノキは強さの値が高くなっています。
小さなお子さんがいらっしゃる住宅で使用するのにも、適した建材といえるのではないでしょうか。
防ダニ・シロアリ(抗菌効果)
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ヒノキには、シロアリやダニにも強いといった特徴があります。ヒノキの香りは、人間にとっては自律神経に作用して、リラックス効果をもたらしてくれるものですが、シロアリにとっては寄りつきたくない香りなのです。そのうえ、ダニも寄せ付けにくく、防ダニ効果も持っています。総じて、ヒノキは虫除け効果も高いといえます。
ダニやダニの死骸、糞などはアレルギーなどといった健康被害も及ぼしてしまいます。ヒノキは健康的な住宅を作るためにも重要な建材であるといえるでしょう。
経年変化

ヒノキは、建材として、製材したばかりのころは白っぽく、淡い色合いをしていますが、年数が経つにつれて、褐色がかった色合いとなってきます。それは直射日光が当たるか否かではなく、自然と年数が経つにつれて変化していくものです。
ヒノキは人に使い込まれていくにしたがって、表面に光沢が出てきます。とくに、柱やフローリングなどといった、人がよく触れる場所では、よりそれが感じられることでしょう。長年使う家に愛着が湧いてきそうですね。
風合い、表情を変えていく深み、面白みといった意味でも、ヒノキは特徴的で美しい木材です。美しいデザインとして、見せる建材として、デザインの中に取り込みながら新築の住宅作りに生かしたいですね。
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ヒノキを木材に使用するデメリット

ここまでヒノキのメリットについて見てきましたが、ヒノキにデメリットはあるのでしょうか。具体的にご紹介していきます。
費用が高額

ヒノキを使うことで、費用が割高になってしまいやすいというデメリットがあります。ほかの木材でも高額になってしまうものもありますが、無垢材のため、予算オーバーしてしまいやすいです。たとえば、建物の土台やフローリングなど、たくさんの箇所にヒノキを使用することを考えると高額になります。
しかしながら、ヒノキは耐久性もよい建材です。長い期間使用していくランニングコストを考えれば、それほど高額ではないといえるかもしれません。
香りが苦手な方もいる
ヒノキは香りが魅力だと言われています。リラックス効果もあり、人気も高いですが、このヒノキの香りが苦手だと言う方もいらっしゃるでしょう。少し香りを嗅ぐだけでも、気分が悪くなってしまう方もいるかと思います。
長く住んでゆく家の中で、香りがストレスになってしまうのはよくありません。展示会、完成見学会なので、実際にヒノキの香りに触れてみて、不快でないかどうかをチェックしましょう。
暮るみでは、使う建材が合うかどうかを試す方法として、原因物質を枕元に置いて一晩寝てみてくださいとお伝えしています。どんな物質で反応が出てしまうかは本当に人によるため、建材として使ってしまう前に、まず小さく試してもらうことが重要だと考えています。
着色が難しい

ヒノキは、油分が多い木材となります。住宅の建材として使用する際、塗料を塗りたいと思っても、なかなか浸透していかず、着色が難しいです。そのため、色をつけるというよりは、ヒノキそのものの白さ、木目の美しさを際立たせるようなデザインでお家を建てていくことが重要となるでしょう。
変形するおそれがある
ヒノキは、最初のうちは美しくても、年数が経っていくにつれて、変形していくおそれも持っています。調湿効果を持っていることはメリットなのですが、そのために木材が膨張してしまったり、反ってしまったりするリスクも考えられます。
しかしヒノキは湿気に強いともいえるので、無垢材の中では変形しにくいでしょう。また、ハウスメーカーを選ぶ際には、ヒノキという建材を正しく扱い、変形のリスクを下げてくれる業者を選ぶことも重要なことです。
住宅におけるヒノキの使用箇所

では、実際住宅を建てる場合、ヒノキはどのような場所に使うと効果を発揮してくれるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
風呂・ベッド

ヒノキには高いリラックス効果があり、耐湿性・耐水性にも優れていますので、お風呂やベッドなど安らぎたい空間に使用するのは適しているといえるでしょう。
ヒノキ風呂という言葉を聞いたことがあるでしょうか。入浴剤の香りとしても、ヒノキはよく使われていますね。フィトンチッドという成分にリラックス効果があるため、浴室にヒノキが使用されていれば、その効果を存分に楽しむことができ、よりリラックスできる空間になります。
具体的な効果としては、脳の活発な活動を鎮めてくれたり、免疫力が向上する効果も期待できます。お風呂で1日の疲れを癒しながら、体調も整えられます。
フローリング

ヒノキは先述したように、色合い、風合いが美しく、木目も楽しめるため、フローリングには最適です。
たとえばリビングやダイニングなどといった家族が集う広い箇所にヒノキが使われていれば、見た目としてもぱっと華やかになるでしょう。また年数が経つにつれて、色合いが変化していきます。家族の成長とともに家も変化していき、そういった点でも楽しめます。
耐水性、耐久性も高いため、お子さんが水をこぼしてしまったり、床を傷つけてしまうなどの心配がある方にもおすすめです。劣化もしにくいため、その後のランニングコストを考慮してもよいといえるでしょう。
また、ヒノキは断熱性能にも優れており、熱伝導率が低いです。そのため、リビングのフローリングなどに使えば快適に過ごせるでしょう。
構造材、柱
ヒノキは耐久性、耐水性が高い素材のため、家の土台となる構造材としての使用も適しています。その木目や色合いの美しさがあるため、見える場所に柱として使用すると、家族みんなでその風合いを楽しむことができます。よりリラックスできる空間になるでしょう。
シロアリなどといった害虫にも、強い防虫性能を持っているため、見えない部分の構造材として使うのに適しています。しかし、家全体のすべての部分をヒノキにしてしまうと、コストが高額になってしまいます。デザインとして見せる場所の柱や、ポイントとして使うなど、工夫できるとよいかもしれません。
まとめ

ヒノキのメリットデメリットについてお分かりいただけたでしょうか。ヒノキは古くから人気のある建材で、日本人には大変なじみ深い木材であるといえるでしょう。住宅のみならず、神社仏閣などさまざまな場所で使われています。
耐久性や耐水性など総合的に見て、ヒノキは世界最高レベルの建材だとも言われています。ヒノキは、見た目が美しいばかりではなく、機能としても優れています。
長い期間、家族が安心して住むことのできる住宅にするためには、ヒノキの存在は欠かせないものです。
暮るみでも、建材にこだわり、健康的な住宅を建てるためにさまざまな工夫をしています。施工や構造についてもこだわって建てていますので、ぜひ見学会においでください。
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